[オタワ 23日 ロイター] - 米国とカナダは、両国の国境を不法に越える難民申請希望者を互いに送り返すことを可能にする協定で合意した。カナダ政府筋と米政府当局者が23日、明らかにした。
バイデン米大統領は同日、公式訪問のためカナダに到着。トルドー首相と24日に会談する際に、「安全な第三国」協定の修正について協議する見通しで、まだ未定の細部について詰めるとみられる。
現行の協定は、移民が最初の到着国で難民申請すると定めており、カナダから米国、米国からカナダに正式な検問所経由で入国する難民申請希望者を互いに送り返すことができる。ただ、非公式に国境を越える不法移民には適用されない。新たな協定は適用範囲を国境全体に広げ、不法移民も対象とする。
カナダではここ数カ月に不法入国する移民が急増しており、トルドー氏は自身の選挙区があるケベック州への移民流入で対策を取るよう圧力がかかっていた。
米政府当局者によると、新たな協定の下で、カナダは今後1年間に人道目的で西半球の国々から1万5000人の移民を追加で受け入れる。