[シドニー 4日 ロイター] - オーストラリアの情報機関トップであるアンドリュー・シアラー氏は4日、米国の技術的優位性が損なわれつつあるとの見解を示した。シンクタンクのオーストラリア戦略政策研究所が主催した技術関連会議で述べた。
会議では、米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」が中国に対抗するため、量子・極超音速技術で協力する必要があるとの意見も出た。
シアラー氏は、インド太平洋地域のパワーバランスが米国とその同盟国からシフトし始め、抑止力が損なわれつつあると指摘。「長年の技術的優位性が損なわれ始めており、場合によっては完全に失われている」と語った。
また、オーストラリアの著名な量子コンピューター研究者であるミシェル・シモンズ氏は、AUKUSが外国投資やビザの制限など、協力のためのハードルを乗り越える必要があるとし、量子コンピューターを開発する「共同ミッション」を結成するよう呼びかけた。
「われわれが最先端であることを確実にするため、各国が協力してリソースを確保することが非常に重要だ」と語った。
*カテゴリーを追加して再送します。