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[ジュネーブ 12日 ロイター] - 国際移住機関(IOM)は12日、地中海中部経由で北アフリカから欧州に渡ろうとして死亡した移民・難民が1─3月に441人に上り、四半期ベースでは過去6年で最多になったと明らかにした。
このルートは死者が最も多いルートとされ、IOMは実際の死者数はもっと多い可能性が高いとしている。
死者の約半数は当局による救助活動の遅延に関連しており、1件は救助が全く行われなかったという。
IOMのアントニオ・ビトリーノ事務局長は「地中海中部における継続的な人道危機は容認できない。このルートの死者は2014年以来2万人以上に達しており、犠牲の常態化を懸念している。各国は対応しなければならない」と述べた。
地中海中部ルートはエジプトやリビアから欧州に向かうもので、モロッコからスペインに渡る西部ルートと異なる。アフリカ人を中心に、しばしば小型のゴムボートで航海することから沈没が多発している。
イタリア政府は11日、地中海経由移民の急増を受け非常事態を宣言。受け入れと送還施設の管理体制改善を目指す方針を示した。