[ベルファスト 19日 ロイター] - 英国家サイバー・セキュリティー・センター(NCSC)は19日、ロシアおよび同国のウクライナ侵攻に共感するハッカー集団が、西側の国家的インフラに攻撃を仕掛ける危険性が高まっている、とする警告書を出した。
NCSCは通信傍受機関、英政府通信本部(GCHQ)の一部。警告書によると、こうした「ハクティビスト」らの攻撃はこれまで、著名ウェブサイトに障害を起こすなど、おおむね無害なオンライン上の活動だった。しかし一部の集団は、英国を含む西側の現実世界に破壊的な被害をもたらす方法を熱心に研究中。「特にシステムの防御が甘い場合には」狙われやすいと警鐘を鳴らした。
こうした集団は思想的にロシアに共感しているが、「正式な国家管理下にはない」ため、「予見可能性がひときわ低い」という。
エネルギー網や水道などの国家的インフラへのサイバー攻撃は、成功すると非常に破壊的な被害をもたらす恐れがある。
NCSCは、そうした攻撃には極めて高度な技術と資源を要するため、「外部の援助」がなければ成功は難しいと指摘。ただ、ゆくゆくは能力が高まる恐れもあるとした。