[レスプラディエール(スイス) 9日 ロイター] - スイスで、過去30年以上で最大規模となる軍事演習が実施された。期間は9日間、参加兵士は4000人という。
「武装中立国家」のスイスに対しては、ロシアの侵攻と戦うウクライナを支援するよう求める声も上がっており、欧州の防衛における役割が注目されている。
今回の軍事演習は2021年から予定されており、昨年2月にロシアがウクライナに侵攻したことを受けて計画されたものではないが、スイス軍は侵攻で演習の重要性が高まったとしている。
スイスの領土第1師団のマティアス・トゥーシャー司令官は「演習に対するパートナーの意欲と国民の理解は大きく変化している」と指摘。「これは当然(ウクライナでの戦争に)関係がある」と述べた。
スイスでは、戦地への武器輸出禁止を解除するよう国民や国際社会からの圧力が高まっているが、一部の政治家は中立というスイスの外交政策の伝統が終わることになると懸念している。