[イスラマバード 12日 ロイター] - パキスタンの最高裁は、土地に絡む汚職事件に関与した疑いで逮捕されたカーン前首相の釈放を命じた。カーン氏の弁護士が12日明らかにした。最高裁は11日にカーン氏の逮捕は「無効で違法」との判断を示していた。
カーン氏は最高裁の命令を歓迎、裁判所の敷地内で記者団に「司法に期待をかけたと言わざるを得ない。残された希望がそれだけだったからで、司法はバナナ共和国(一次産品に依存する政情が不安定な小国)と民主主義を結ぶか細い線だ」と述べた。
カーン氏は厳重な警備の下、地元の都市ラホールに向かった。
パキスタンの通信規制当局はロイターに、国内全体のモバイルブロードバンド通信の再開を進めていると述べた。内務省は9日夜、治安を理由にモバイルブロードバンド通信サービスの停止を命令、その後ユーチューブやツイッター、フェイスブックなどのサービスが混乱していた。
汚職防止当局は9日にカーン氏を逮捕。 これに抗議するデモが暴徒化し、軍の建物が襲撃されたり、国営放送局が放火されたりするなどして、これまでに2000人近くが身柄を拘束され、少なくとも8人が死亡した。