[香港 15日 ロイター] - 中国は子どもを産みやすい環境の醸成に向け、「新時代の結婚・出産文化を構築する」試行プロジェクトを20以上の都市で開始する。低下する出生率を上昇させたい考えだ。
15日付の政府系紙・環球時報によると、政府の人口・少子化対策を実施する国家機関である中国計画出産協会が女性の結婚と出産を奨励するプロジェクトを開始する。
適切な年齢での結婚・出産の促進、両親の育児責任分担の奨励、新郎側が新婦側に支払う高い「花嫁の値段」といった時代遅れの習慣の抑制がプロジェクトの焦点という。
試験的に実施される都市には、製造業の集積地である広州や河北省邯鄲が含まれている。昨年、北京を含む20都市で既にプロジェクトは始まったという。
同紙によると、人口問題専門家の何亜福氏は「社会は結婚と出産という概念について若者をもっと指導する必要がある」と語った。
多くの女性は育児にかかる費用やキャリアを中断しなければならないことを理由に出産を思いとどまっているほか、性差別がなお主要なハードルとなっている。