[米大統領専用機上 17日 ロイター] - サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は17日、バイデン米大統領が年内に、全ての太平洋島しょ国首脳を招いたサミットを開催する意向であることを明らかにした。日程はまだ決まっていない。
バイデン大統領は債務上限問題の協議に専念するため、主要7カ国(G7)首脳会議(G7広島サミット)出席後に予定していたオーストラリアとパプアニューギニア訪問を中止した。
パプア訪問は近年この地域で影響力を増す中国を意識したものだった。
サリバン氏は大統領とG7サミットに向かう大統領専用機内で、訪問中止は中国を利することになるかとの質問に「この地域で米国に対する需要が高まる兆候を目にしている。大統領は1年間に2回この地域の首脳を招いてサミットを開催することになる」と述べた。
バイデン氏は昨年、ワシントンで米・太平洋島しょ国首脳会議を開催した。
同国を訪れる史上初の米大統領として22日に訪問し、18の島しょ国代表と会う予定だった。パプアは敬意を表しこの日を祝日としていた。
訪問は中国が安全保障上の存在感を高めようとしているこの地域で信頼を築くための大きな一歩と考えられていた。
シドニーのシンクタンク、ローウィー研究所の太平洋諸島アナリスト、ミハイ・ソラ氏は「パプアの失望は必至で、一貫したパートナーとしての米国の信頼性に打撃を与えるものだ。これまで太平洋島しょ国の指導者たちは、米国の関与に疑いの目を向けていた」と述べた。
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