[ロンドン 24日 ロイター] - 英国は国内の人材不足を補うため外国人の看護師採用を増やしているが、昨年度採用した外国人看護師の約10%は世界保健機関(WHO)が採用を控えるべきとするいわゆる「レッドリスト」国の出身だった。
看護助産師協会によると、3月までの1年間に英国で登録した看護師や助産師、看護助手は5万2148人で、その半数近くが海外で教育を受けていた。また、3500人近くがWHOのレッドリスト国であるナイジェリア出身者だった。
WHOはナイジェリアなどの貧しい国から裕福な国に医療従事者が流出していることに懸念を示している。
ヘルス財団の上級研究員であるジム・ブカン氏は、ナイジェリアやガーナなどのレッドリスト国から英国に流入する人材が大きく増加していると指摘。「(WHO)加盟国はこれらの国から積極的に人材を採用すべきでないとなっているが、こうした海外の看護師がどのようにして英国で登録することになったのか不明だ」と述べた。