[ヌジャメナ 12日 ロイター] - 非政府組織(NGO)の国境なき医師団は12日、スーダンから紛争を逃れてチャドに避難している難民数千人が、雨期の到来で人道支援から隔絶される恐れがあると警告した。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は今月、4月の紛争勃発以降にスーダンからチャドへ避難した人は10万人を超え、今後3カ月で倍増する可能性があると予測した。
国境なき医師団のチャド担当者は、例年この時期に発生する洪水で、スーダンと国境を接する地域が孤立する可能性があると指摘。清潔な水が入手しにくく、衛生状態の確保も困難で、降雨により水を媒介した感染症が発生するリスクが高まると警告した。
国境なき医師団によると、同地域には約3万人の難民がおり、人道支援の不足から住居、水、食料が足りない状態にある。
チャドは世界最貧の国の一つだが、今回の紛争前から既に60万人近くの難民を受け入れている。