[ワシントン 21日 ロイター] - 米下院共和党の強硬派議員少なくとも2人が、マッカーシー下院議長(共和)の反対を押し切り、バイデン大統領の弾劾決議案の採決を目指している。
下院は今週、バイデン氏が移民関連法の施行と合成オピオイド「フェンタニル」密輸を巡る対メキシコ国境の安全対策を怠り、宣誓に違反したとする弾劾決議案を採決する予定。
決議案をまとめたローレン・ボーベルト下院議員は「共和党は団結して、南部国境を巡る職務怠慢でこの男を解職すべきだ」とツイッターに投稿した。
決議案が下院を通過する見込みは薄い。複数の共和党議員は反対派が弾劾手続きの阻止に向けた票を確保できると予想。マッカーシー下院議長は、バイデン氏のファミリービジネスなどに関する議会委員会の調査の妨げになるとして、弾劾決議案の採決に反対している。
別の共和党強硬派のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員もバイデン氏、レイ連邦捜査局(FBI)長官、ガーランド司法長官、マヨルカス国土安全保障長官らの弾劾を計画しているが、共和党の内部対立により現時点で下院司法委員会の承認が得られないという。
ボーベルト議員は、2議事日以内の採決を必要とする「特権決議」としてバイデン氏の弾劾決議案を提出しており、グリーン議員も同様の措置を検討するとしている。