[ワシントン 28日 ロイター] - 中国は、2024年米大統領選への出馬を表明している共和党のニッキー・ヘイリー元国連大使が米中貿易関係を大幅に制限する必要性を主張したことに反発し、中国に諸問題の責任を転嫁する人たちは「歴史の灰だまり」に行き着くと強調した。
ヘイリー氏は27日、医療用麻薬フェンタニルの過剰摂取による死者が国内で激増している問題について、原料となる化学物質の主要製造国である中国がフェンタニル取引の取り締まりに協力していないと批判した。
同氏は、フェンタニルの流入阻止に中国が協力するまでは両国の通常貿易関係を破棄すべきだとし、米企業に中国からの撤退を求めることも公約。米国が反撃に出れば中国共産党は「歴史の灰だまりに行き着く」と述べた。
ワシントンにある中国大使館の劉鵬宇報道官は27日、ロイターへの文書で「米企業に中国撤退を促せば経済法則に反することになり、将来的に全ての人の利益を損ねる」と主張。「選挙戦で中傷や責任転嫁で注意を引き付ける人たちは歴史の灰だまりに行き着くだろう」とした。
これに対し、ヘイリー氏も28日にロイターへの文書で、中国共産党が米国へのフェンタニル輸出、米企業からの略奪、米国へのスパイ行為、軍による米の友好国への脅しを停止すれば「関係が大幅に改善する」と述べた。