[バグダッド 29日 ロイター] - イラクの首都バグダッドで29日、スウェーデン大使館前に集まった数十人がイスラム教の聖典コーランを燃やしたスウェーデン国内のデモに抗議活動を行った。
LGBTコミュニティーを象徴するレインボーカラーの旗に火を付ける参加者がいたほか、多くがコーランとイラクのイスラム教シーア派指導者サドル師の肖像画を掲げた。
イラク外務省はスウェーデン大使を呼び出し抗議した。
問題のデモはスウェーデンの首都ストックホルムで28日に行われ、男がモスク前でコーランを破いて燃やした。警察当局はデモの実施を許可していた。ただ、コーランが燃やされた後は特定の民族などを標的にした扇動容疑で男を訴追した。
容疑者の男は新聞の取材に対し、自身がイラクからの難民でコーランの禁止を求めていると語った。
イラク外務省は、容疑者はイラク人だとし、イラクの法律で裁くためにスウェーデン政府に引き渡しを求めた。
このデモにはトルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、ヨルダン、モロッコなど複数のイスラム諸国が抗議しており、米国も非難している。