[ジェニン(ヨルダン川西岸)/ワシントン 3日 ロイター] - ヨルダン川西岸のジェニンでイスラエル軍が夜間に急襲作戦を実施し、パレスチナ自治政府保健省は少なくとも8人が死亡したと発表した。作戦は過去20年で最大規模。住民によると、空からミサイルが発射されたほか、3日午後すぎまで地上で銃撃戦が続いた。
空爆の数時間後、銃声や爆発音が響く中、ジェニンの難民キャンプを拠点とする複数の武装組織でつくるグループはイスラエル軍と交戦していると述べた。
イスラエル軍は西岸における「大規模テロ対策」の一環で同グループの司令部となっている建物を攻撃したと説明した。
ジェニンの上空では少なくとも6機のドローン(無人機)が見られたが、イスラエル軍は3日の作戦で無人機攻撃を行ったかは明らかにしなかった。
ジェニンの難民キャンプはハマスやイスラム聖戦、ファタハなどの戦闘員数百人の拠点になっており、イスラエル軍が今年に入って急襲作戦を繰り返している。
イスラエル軍は、ジェニン旅団の戦闘員の司令部だと疑われる建物を攻撃したと表明。難民キャンプを拠点とする武装勢力を阻止することを目的とした大規模な対テロ活動だったと説明した。
イスラエル軍報道官は、必要な限り作戦を継続するとコメント。複数の当局者は軍が今後数日、作戦を続ける可能性を示唆した。
パレスチナ自治政府のアッバス議長の報道官は「無防備な人々に対する新たな戦争犯罪だ」と非難した。
ただ、今回の作戦でパレスチナ側のより広範な対応が引き起こされるかは現時点で不明。
米国務省の報道官は3日、「民間人の犠牲を防ぐため、可能な限りの予防措置をとることが不可欠」と述べた。
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