[ワシントン 6日 ロイター] - 米国務省は6日、ロシア南部チェチェン共和国で著名な女性記者と弁護士が武装した覆面の男に襲撃され重傷を負ったことに「愕然としている」とし、ロシアに対して捜査の透明性を求めた。
襲撃されたのはロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」のエレナ・ミラシナ記者。同紙と人権団体によると、4日に弁護士のアレクサンドル・ネモフ氏と空港から首都グロズヌイに向かっていたところ襲われた。ロシア当局は5日に捜査を開始した。
2人はこの日、政治的な理由で迫害されているとみられるチェチェン人女性の裁判を傍聴する予定だった。2人は治療のため航空機でモスクワに移送された。
米国務省は声明で「悲劇的なことに、ミラシナ氏襲撃以前にも、ロシアでは著名な調査報道記者に対する暴力が行われ、当局はほとんど阻止していない」と指摘。ロシアは国際的な人権義務に違反していると非難した。
ロシア連邦捜査委員会は5日、チェチェン当局が捜査を始めたと述べた。