[ワシントン 11日 ロイター] - バイデン米大統領は11日、駐マーシャル諸島大使に中国通のキャリア外交官であるローラ・ストーン氏を指名した。米国は太平洋上の島国のマーシャル諸島を巡り、影響力拡大を狙う中国に警戒感を強めている。
ストーン氏は現在、国務省新型コロナウイルス対応局の副調整官。以前はインド、ネパール、スリランカ、バングラデシュ、ブータン、モルディブ担当の副次官補を務めていた。
中国語を話すストーン氏は過去に、中国の経済的な影響に対抗するための調整役や、中国、台湾、香港、モンゴル担当の副次官補代理を務めた経験を持つ。
マーシャル諸島はミクロネシア、パラオと共に、米国と自由連合盟約(COFA)を結んでいる。この協定では、米国は太平洋の広大な戦略的地域への排他的なアクセスを得る一方、これら諸国の防衛に責任を持ち経済援助を提供することとなっている。
マーシャル諸島との盟約は今年失効する。協定更新は、太平洋で影響力を拡大しようとする中国を押し返そうとする米国の取り組みの重要な部分となるが、現地報道によると、米国による過去の核実験への対応を巡る意見の相違などにより更新は保留となっている。