[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米作家ジーン・キャロルさん(79)がトランプ前米大統領(77)から性的暴行を受けた上、名誉を毀損されたとして起こした訴訟で、ニューヨーク連邦地裁のルイス・カプラン判事は19日、新たな審理を求めたトランプ氏の申し立てを退けた。
同連邦地裁の陪審は5月9日、トランプ氏によるキャロルさんへの性的暴行と名誉毀損を認める評決を下し、トランプ氏に500万ドルの損害賠償を命じた。これを受けてトランプ氏は、新たな審理を求めていた。
カプラン判事はまた、損害賠償額を100万ドル未満に軽減するよう求めたトランプ氏の請求も棄却した。
同判事は、5月9日の評決はキャロルさんの主張を「ほぼ全面的に認める」内容だと指摘しつつ、「深刻な間違いのある結論」ではなく、「誤審」でもないと強調した。
キャロルさんは1990年代半ばにマンハッタンの高級百貨店の試着室でトランプ氏から性的暴行を受けただけでなく、2022年10月にトランプ氏がソーシャルメディアにこの件は「作り話」であり、キャロルさんは自分の「タイプ」ではないと投稿したことで名誉を毀損されたと主張していた。