[バンコク 25日 ロイター] - タイの国会のワンムハマドノー下院議長は27日に予定されていた首相選出投票を延期した。議会がピター氏の首相指名選挙の候補資格を認めないとした決定を巡り、見直しを求める申し立てがなされたためで、政治の空白がさらに長引くことになる。
5月の総選挙で第1党となった前進党のピター党首の首相選出が保守派議員らによって阻まれたため、第2党の貢献党が首相候補を指名するとみられていた。
ワンムハマドノー氏は議会で「27日は会議を開かない。次回の投票の日程は追って知らせる」と記者団に述べた。
ロイターが閲覧した議会幹事長の議員への書簡は、ピター氏の首相指名選挙の候補資格を認めなかった19日の議会の決定を巡り、見直しを求める申し立てがなされたことが延期の理由と説明。「このため7月227日の会議を取り止めるのが適切である」としている。
前進党の要請を受けてオンブズマンは議会の決定を見直すよう憲法裁判所に申し立てた。議会の規則が首相指名に関する憲法上の規定に優先することはできないと訴えている。
25日に予定されていた野党8党の会合も取りやめとなった。ただ貢献党の議員は、打開策を見出すための協議は続いていると述べた。