[キシナウ 30日 ロイター] - 在モルドバ・ロシア大使館は、領事業務の予約を一時的に停止すると発表した。ロシア外交官を削減するモルドバ当局の方針に関連した動きとみられる。
大使館は29日夜の声明で、領事業務の予約を8月5日から「技術的な理由で」停止するとした。
モルドバは旧ソ連の一角だったが、欧州寄りのサンドゥ大統領はロシアのウクライナ侵攻を非難し、同国がモルドバを不安定にしようとしていると主張している。
モルドバ政府当局者によると、現在80人を超えているロシア大使館の職員を25人に削減する命令により、職員数は在ロシア・モルドバ大使館と同等になるという。命令は8月15日に発効する。
モルドバ外務省のザハロフ報道官は削減される職員について、「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)に指定されるわけではなく、単に同等を確立するために退去を求められている」と説明した。
職員削減は大使館の屋上に諜報用装置が取り付けられているという一部報道を受けた措置。
多くの領事業務はモルドバ東部の親ロシア派支配地域トランスニストリア(沿ドニエストル共和国)に関連している。職員はこれまで、当地に出向いて領事業務を行うことができたが、現地当局によると今回の削減でその手配がかなり難しくなるという。