[ワルシャワ 1日 ロイター] - ポーランド国防省は1日、ベラルーシとの国境に駐留する部隊を増強する方針を表明した。ベラルーシのヘリコプター2機がポーランドの領空を侵犯したためとしている。
NATO(北大西洋条約機構)に領空侵犯について報告するとともに、ベラルーシの臨時代理大使を呼び、状況説明を求めたという。
ポーランド軍は当初、領空侵犯はなかったとしていたが、その後の検討の結果、「レーダーによる探知が困難な非常に低い高度」で侵犯があったと説明した。
一方、ベラルーシ国防省はこれを否定。テレグラム・チャンネルでベラルーシのヘリコプターがポーランドの国境を侵犯したとの非難は根拠がないとし、国境の軍備増強を正当化するためにポーランド軍と政治指導部によってなされたものだとの見解を示した。
これに先立ちベラルーシのルカシェンコ大統領は、同国に駐留するロシア民間軍事会社ワグネルの戦闘員の行動を自身が制御していることにポーランドは感謝すべきなどと述べていた。
また、ロシアのプーチン大統領は先月、ポーランドが旧ソ連構成国に領土的野心を抱いていると非難し、ベラルーシへのいかなる攻撃もロシアに対する攻撃と見なすと警告した。