[22日 ロイター] - ロシア国防省は22日、黒海の要衝ズメイヌイ島(スネーク島)東方沖で、ロシア戦闘機がウクライナ軍の隊員を乗せた米製軍用高速艇を破壊したと主張した。高速艇には「ウクライナ軍上陸グループ」が乗っていたと説明したもののさらに詳細な説明はなく、ロイターは内容を独自に確認できなかった。
ウクライナ国防省はコメント要請にすぐには応じなかった。
ズメイヌイ島は黒海北西部にあるウクライナの小さな前哨基地。ロシアが7月に黒海穀物合意から離脱して以来、緊張が高まっている。
ロシアが合意を破棄して以来、ロシアのドローン(無人機)やミサイルがウクライナの港湾施設や穀物サイロを繰り返し攻撃している。
一方、ウクライナの海上ドローンはロシアの軍艦を損傷し、ロシアのタンカーを攻撃した。
ロシアによるウクライナ侵攻初日の2022年2月24日、ロシアの黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」が島に接近し、駐留していたウクライナの警備隊に対して降伏するように迫り、さもなければ爆撃すると脅した。
それ以来、島はウクライナにとって抵抗のシンボルとなった。
島の警備隊が応答した「ロシア軍艦、くたばれ」との文言は、ウクライナの国民的スローガンとして広まった。ロシアは島をいったん占拠したが、22年6月30日に大きな被害を受けて放棄した。