[国連 28日 ロイター] - ロシアのポリャンスキー国連次席大使は28日の国連安全保障理事会で、ロシアは西アフリカのマリに「包括的な支援」を引き続き提供していくと表明した。
マリでは2020年と21年のクーデターで成立した軍事政権が進めているイスラム過激派掃討作戦を、ロシアの民間軍事会社ワグネルが支援している。ワグネルの戦闘員を巡っては、創設者プリゴジン氏の死亡後、プーチン大統領がロシア国家への忠誠を誓うことを義務付ける命令に署名し、統制強化に乗り出した。
こうした中でポリャンスキー氏は「ロシアはこれからもマリや他のアフリカのパートナーに二国間の対等で相互尊重主義に基づく包括的な支援を届けていく」と語った。
国連安保理は6月、マリの軍事政権が突然1万3000人の部隊に撤退を要請したことを受け、10年にわたる平和維持活動の終了を決定。米国はこうした動きの背後にワグネルの画策があったと非難していた。
マリの軍事政権はイスラム過激派の抑制に苦戦している。国連安保理に今月提出された報告によると、武装組織「大サハラのイスラム国」は1年足らずのうちにマリ国内の支配地域をほぼ2倍に拡大したという。