[オタワ 28日 ロイター] - カナダ野党保守党のポワリエーブル党首(44)が現在、家庭的なイメージを前面に打ち出した選挙広告を展開している。広告を開始したのは、与党自由党のトルドー首相(51)が夫人との別居を決めたことを公表した約1週間後で、首相との対比を印象付ける狙いではないかとの見方が広がっている。
テレビやインターネットで流れているポワリエーブル氏の広告動画では、夫人が同氏の生い立ちなどを簡単に紹介。子ども2人に「パパ」と呼ばれ、ベネズエラ生まれの夫人をありのままに愛する同氏の人物像に触れている。
世論調査会社ナノス・リサーチの創業者ニック・ナノス氏は「トルドー氏が妻との別離を発表して実質1週間後に保守党が動画を公表したのは偶然ではない」との見方を示した。
保守党の報道官は、広告動画を準備したのは動画公表の数週間前であり、トルドー氏が8月2日に別居を発表したこととは「関係が無い」と述べた。
カナダでは2025年までに総選挙が実施される予定。2015年に就任した首相は最近、有権者の「トルドー疲れ」で支持率を落としており、今月初めの世論調査では保守党が自由党を7%ポイントの差でリードしている。