[マドリード 30日 ロイター] - スペインのサンチェス首相代行は30日、次期首相指名選挙を巡って国民党のフェイホー党首からの支持要請を拒絶した。サンチェス氏が率いる穏健左派、社会労働党によると、同氏自身が再選を目指す構えだ。
7月23日の総選挙で中道右派の国民党が第1党となったが、過半数議席は獲得できず、連立政権樹立に向けた各政党との交渉が難航している。
こうした中でフェイホー氏はサンチェス氏と会談し、政策協定を結んで少なくとも2年間は国民党主導の政権を支えてほしいと求めたものの「残念ながら私が理解する限り、拒否の回答だった」と記者団に明かした。
サンチェス氏は報道陣に何も語っていない。ただ同氏の報道官を務めるアレグリア教育相は、サンチェス氏はフェイホー氏が次期首相を目指そうとするのを後押ししなかったと説明。社会労働党としてはフェイホー氏の連立政権樹立に向けた取り組みが失敗するのは分かっており、そこで自分たちが政権獲得に動くつもりだと述べた。
下院での次期首相指名選挙の第1回投票は9月27日の予定。1人の候補が定数350議席の絶対過半数に相当する176票を得るか、有効投票の過半数を得られなければ、上位2人による決選投票が2日以内に行われる。