Ananda Teresia Kate Lamb
[ジャカルタ 4日 ロイター] - マレーシアは4日、ジャカルタで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会議で、ミャンマーは軍事政権が生み出す「障害」が和平プランの妨げになっていると主張し、軍事政権に対して「強力な」措置を講じるよう他の加盟国に呼び掛けた。
マレーシアが異例な強いメッセージを打ち出した背景には、ミャンマーの和平プランが停滞し、クーデターによる政権奪取から2年余りたっても混乱を収束できないミャンマー政権へのいら立ちがASEAN内で高まっているという事情がある。
マレーシアのザンブリー外相は会議後に記者団に「マレーシアや他の加盟国は、ミャンマー軍事政権に対して強力かつ効果的な対策を講じないままにこのような状態が続くことを容認できないとの見解を示した」と述べた。どの加盟国がこうした見解を共有しているのかは明らかにしなかった。
ASEANはミャンマー和平に関して、暴力の停止や全ての関係者間の対話などを盛り込んだ「5項目の合意」を確立している。しかしザンブリー氏は、和平プランは事実上実行されておらず、それは「軍事政権が生み出した障害」が原因だと述べた。
ミャンマーはASEAN加盟国だが、ミャンマー国軍が2021年にクーデターで全権を掌握し、アウンサンスーチー国家顧問らを拘束して反政府行動が拡大して以来、首脳会議から除外されている。