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ユーロ週間見通し:もみ合いか、日欧金利差拡大の思惑残る

発行済 2022-07-23 14:54
更新済 2022-07-23 15:00
■堅調推移、大幅利上げで一時1.0278ドルまで下落

今週のユーロ・ドルは堅調推移。
一時1.0278ドルまで上昇した。
「欧州中央銀行(ECB)が来週開催の理事会で0.50ポイント利上げを検討との報道を受けて、ユーロ買いが先行した。
ECBは21日に開いた理事会で大方の予想を上回る0.50ポイント幅の追加利上げを決定した。
ただ、イタリアの政治不安を受けてユーロ売り・米ドル買いが優勢となり、ユーロ・ドルの上値はやや重くなった。
22日発表のユーロ圏総合PMIの悪化などでユーロ買いはさらに縮小したが、米長期金利の低下を受けてユーロ買い・米ドル売りが再び優勢となった。
取引レンジ:1.0064ドル-1.0278ドル。


■伸び悩みか、米追加利上げは織り込み済み

来週のユーロ・ドルは、伸び悩みか。
欧州中央銀行(ECB)は利上げサイクルに入り、ユーロは売りづらい展開となりそうだ。
ただ、ロシア産ガス供給への不安が広がれば、再びユーロ売りが強まる可能性があろう。
米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75ポイントの追加利上げは織り込み済みだが、米国経済の大幅減速に対する警戒感が低下した場合、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となる可能性がある。


予想レンジ:1.0100ドル−1.0300ドル

■弱含み、イタリアの政治不安などを嫌気

今週のユーロ・円は弱含み。
予想を上回る米企業決算やロシアによる欧州への天然ガス供給再開の報道を好感した株高を受けてユーロ買い・円売りが先行。
日本銀行が大規模な金融緩和政策の維持を発表したことも意識されたようだ。
欧州中央銀行(ECB)が予想を上回る0.50ポイントの利上げを決定したことから、ユーロ買いがさらに強まる場面もあったが、イタリアのドラギ首相が辞意を表明したことやドイツの7月製造業PMIが悪化したことから、ユーロ買い・円売りは縮小した。
取引レンジ:138円78銭−142円32銭。


■もみ合いか、日欧金利差拡大の思惑残る

来週のユーロ・円はもみ合いか。
欧州中央銀行(ECB)は利上げサイクルに入ったが、目先的にはユーロ買い材料出尽くしで売られやすい展開となりそうだ。
また、ロシア産ガスの供給が不安視され、ユーロ圏経済の不透明感が広がればユーロ売り再開が見込まれる。
ただ、日本銀行は現行の金融緩和策を長期間維持するとみられており、日欧金利差の拡大を想定したユーロ買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。


○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・29日:4-6月期域内総生産:(1-3月期:前年比+5.4%)
・29日:7月消費者物価コア指数(6月:前年比+3.7%)

予想レンジ:137円50銭−140円50銭


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