緊張がはしる貿易摩擦の中、米国株価は昨日(9日)大きく上昇した。特にダウ工業株30種平均は他を圧倒した。
ダウに上場しているグローバル企業の成長は輸出に頼っているため、投資家は貿易摩擦に注目していた。しかし、この上昇は、投資家たちが貿易摩擦の懸念よりも、現在は経済自体と会社の業績に注目しているということを示している。
特にダウは強気相場だった。セッションの最高値で終値を迎え、下落を考慮しなければならない要因が見当たらない状況だ。
ダウ工業株30種は複数のテクニカルシグナルを引き起こした。
- ダウは6月11日から28日にかけての5.5%の下げにより下げ相場だと見られていたが、 6月下旬から形成された三角持合いを大きく上抜けした(上図)。投資家たちは、この市場の転換に気づき、相場に乗った。
- 価格は注目すべき200日間の移動平均線(上図:赤)を完全に抜け、さらに50日間の移動平均線(上図:緑)と100日間の移動平均線(上図:青)を抜けた。
- 上抜けは、上昇トレンドチャネルを形成し確定した。
- 最後に、MACD(上図:下段)が4月初旬以来のもっとも良い買いシグナルを発している。この理由は、MACDの短い移動平均線(上図:下段の青線)が長い移動平均線(上図:下段の赤線)を上抜けしてゴールデンクロスを形成している。
トレード戦略 -ロングポジション準備
慎重なトレーダーは、1月25日の26,616.71の水準を超えるのを待ってからロングエントリーするだろう。
中位のトレーダーは、価格がチャネル下限または少なくとも三角持合いまで戻った後にエントリーするだろう。それらは再び買い需要が高まる出発点だ。
積極的なトレーダーは、200日間の移動平均線に支えられる24,300の下にストップロスを置くのなら、いまロングエントリーするだろう。一方、100日間の移動平均(上図:青)の24,600を下回るとストップロスのリスクが近づくだろう。
トレードマネジメント
ポートフォリオの管理や、ひとつひとつの取引などにおいて、トレーディング手法を固めることは分析と同じぐらい重要なことである。統計的にリターンを増やすために、最低1:3のリスクリワードレシオでエントリーするべきだろう。
トレード例
慎重なトレーダー
- エントリー: 25,600
- ストップロス: 25,500 損切り幅: 100 points
- ターゲット: 25,900 利確幅: 300 points リスクリワードレシオ: 1:3
中位のトレーダー:
- エントリー: 24,400
- ストップロス: 24,300 損切り幅: 100 points
- ターゲット: 24,700 利確幅: 300 points リスクリワードレシオ: 1:3
積極的なトレーダー
- エントリー: 24,700
- ストップロス: 24,600 損切り幅: 100
- ターゲット: 25,000 Reward: 300 リスクリワードレシオ: 1:3