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8月1日:今月のFOMCにあたりどうトレードするべきか?ードル円など

発行済 2018-08-01 18:22
更新済 2023-07-09 19:31
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今週は立て続けに各国中央銀行の金融政策の発表が控えており、特に米連邦準備制度理事会(FRB)は最も驚きが少ない発表になるだろう。

FOMCとドルの影響

FRB6月の利上げがあり、今月は金利据え置きが予想されている。ここで大きな疑問は、FOMC米ドルにどう影響を与えるのかということだ。

  1. はじめに、投資家たちはドルをロングしたがっており、特に日銀の金融政策の発表があった日本円に対してである。今月のFOMCで危惧されていることは少ないが、影響力が及ぶリスクはあるので、トレーダーはドルを買う前にFRBの懸念をクリアしたいと考えている。
  2. 次に、FRBは雇用と経済活動の成長をうけて金融引き締めが必要と考えている。インフレーション が上昇し、製造業サービス業 が伸びているが、一方で余剰能力が減ってきているため、金融引き締めが余儀なくされている。

フェデラルファンド(FF)金利先物9月に80%の可能性で上昇すると見ている。下の表を見ると、6月以来、米国経済はあまり変化していないことがわかる。

USD Data Points

労働市場の状態は若干悪化したが、 雇用 は堅調に推移、小売売上高は増加、そしてインフレは上昇し、住宅関係の指標は週末に控えている。

製造業サービス業のどちらも強い成長を見せている。また、シカゴエリアで製造業が好調である中、個人所得個人消費支出は順調であると火曜日に結果出た。

よって、FOMC は、現在の経済成長と上向きなインフレを考慮したものになるだろう

パウエル議長の意見が反映されたタカ派的なFOMC声明により、今年中に少なくともあと1~2回の金融引き締めがあると予想され、日米間の金利差によりUSD/JPY1ドル112円以上までドル高になるだろう。また、アメリカと中国の貿易交渉が再開するというレポートはドル円を支えた。最後に、FRBは金曜日にある雇用統計 の発表で賃金の成長や、失業率 の低下への期待を高めている。

FOMCにあたって、どうトレードすべきだろうか?

おそらく、FOMC声明の大きな変更はないだろうが、ドル円 が声明時に下がった時は買いだろう。これにはプレスコンファレンスや、予想がないため、市場の反応は短期的なものになるだろう。もし声明に調整が加わったら、ドル円はNFPを受け、よい買い物になるだろう。

しかし、もし何か新しい懸念があるのならば、最もトレードするのに良い通貨ペアはUSD/CHFでショートすることや、USD/CADAUD/USD でロングすることであろう。FOMCが予定されているため、ISMADPなどの指標によってドルが反応することは限定的であろう。

USD/JPYは火曜日の日銀の政策金利の発表で1ドルあたり112円まであと少しのところまできている。日銀が金融緩和政策の継続を決めたため、売りが優勢になった。長期・短期の金利水準はそのままに、長期金利目標は「経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動しうる」と発言する一方、ゼロに近い金利を保とうとしている。日銀はインフレ予想を引き下げ、低金利が長く続き、各国との金利差が拡大することに対処するために特別な措置をすると宣言した。

火曜日の出来事は、商業銀行の収益性を高めることよりも、インフレとの戦いや経済成長の方が大切だということだ。そして、この決定は日銀はいまだ金融緩和の姿勢ということであり、日本円の需要を限定的にするだろう。

一方、予想を上回るカナダのGDP成長率は、3日連続してカナダドル高を押し上げた。カナダ経済は4月の0.2%から5月に0.5%と成長している。GDP成長率は年率2.5%から2.3%に低下すると予想されていたが、予想に反し2.6%と上昇した。

NAFTA協議が崩壊したにもかかわらず、調査対象の20のセクターのうち19は、強い成長をみせている。

アメリカとカナダの貿易関係のさらなる悪化がおこらなければ、投資家は第4四半期の利上げにむけて前向きな姿勢になるだろう。よって、USD / CADは1.30を上回っているが、この水準が打ち砕かれるのは時間の問題だろう。

オーストラリア建築許可件数 の好調がもどったことや、米中の貿易交渉再開を受けて豪ドルは強くなっている。しかし、AIG製造業指数 の発表が火曜日にあったことや、 人民元の要因により、豪ドルの勢いを止める可能性がある。

火曜に発表された2四半期の雇用指標 や、週末に発表された企業信頼感指数が弱かったことにより、 ニュージーランドドル は上昇に失敗している。マンパワー雇用予測調査や製造業PMI によると、労働市場活動は4月から6月にかけて悪化し、経済リスクは高まっている。

ユーロ ポンドはドルに対し一進一退であった。

ポンドはイングランド銀行(英中央銀行)の金融政策の発表四半期インフレーション・レポートに先立ち、大きな値動きはなかった。しかし、それが長く続けば続くほど大きな値動きを招くものだ。水曜日の製造業PMI の発表があってやっといくらかの動きがみられた。

一方、ユーロ圏では火曜日に多くの指標が発表された。

GDP成長率 は第2四半期に鈍化したが、インフレ率は上昇した。ドイツ労働市場の状態は変わらなかったが、小売売上高は増加した。投資家はさらなる ドル高を求める中、EUR/USD やGBP/USD の通貨ペアはその圧力を受けることになるだろう。

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