木曜日早朝に、連邦準備制度理事会(FRB)のFOMC 政策金利が決まる。25ベーシスポイントの利上げが見込まれており、これは今年3回目の金融引き締めとなる。
通常、利上げは米ドルにプラスに働くが、今回はドルを押し下げると考えられている。
今年において米連邦準備制度理事会(FRB)が最も利上げに積極的な中央銀行であり、今月の利上げは確実視されている。しかし、多くの投資家の疑問は2019年中の金利3%の前に、利上げペースが一度スローダウンするのではないかと考えられている。
現在の米国経済は株式市場は過去最高であり、労働市場も強く、貿易問題の影響も限定的である
しかしながら、現在の経済は衰退の兆候が現れ始めている。前回のFOMC以来、小売売上高、 消費者物価指数(CPI))、住宅着工件数、ISM製造業価格は着々と鈍化していっている。
よって、FRBは2019年の金利水準まで急がず、特に10年債利回りが1年近く高い水準であるため、利上げペースはスローダウンする可能性がある。
9月のFOMCでの7つの注目ポイント
1. FRBは25ベーシスポイント利上げする
2. 経済指標の時系列
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3:30AM(日本時間) パウエル議長による プレスコンファレンス
3. はじめて2021年の金利見通しが発表される
4. 参考:ドットプロットは12月、2019年に3回、2020年に1回利上げがされるとされている
5. 参考:6月に FRBによってGDP、消費者物価指数(CPI)、失業率 の予測が発表されている。
6. これはリチャード・クラリダFRB副議長によるによるはじめての見通しである。
7. 要点:FRBは利上げのペースのスローダウンを示唆するだろうか?
2019年に3回の利上げがあるという、一般的な見通しは変わっていない。しかし、重要な問題は9月の利上げが終わった後の利上げのペースがどうなるかということだ。
もし、パウエル議長が利上げペースをスローダウンする時期であるということを示唆すれば、12月の利上げ可能性が減り、ドルは高値圏から急落する可能性がある。
もし、彼が予想外にタカ派の発言をするのならば、ドルは主要通貨に対し急上昇するだろう。
ハト派的な利上げであれば、 USD/JPYとEUR/USDは最もトレードするのによい通貨ペアだろう。USD/JPYでは113円から112円以下になりダブルトップを形成するだろう。
ドラギECB総裁がインフレ率が上昇していると発言しており、ユーロは魅力的だ。タカ派な利上げであれば、 AUD/USD、USD/CAD、GBP/USDが最もトレードするのによい通貨ペアだろう。
オーストラリア準備銀行では今年利上げの計画はない。ポンドはEU離脱(ブレクジット)に関するリスクについて敏感である。また、カナダは9月30日までに米国と貿易交渉の合意ができない可能性が高まってきている。
USD/CADに対するリスクがあるとすれば、トランプ米大統領が木曜午前6時(日本時間)でプレスコンファレンスを開く計画があるということだ。
トランプ米大統領は、カナダとメキシコの合意やブレット・カバナフ元最高裁判事のスキャンダルや、ローゼンスタイン副長官の去就などを話すと考えられている。
最後に、以下の表が前回のFOMC後の経済指標の結果である。