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10月の為替相場の着目点

執筆: キャシー リアン外国為替2018年10月01日 21:24
jp.investing.com/analysis/article-200196149
10月の為替相場の着目点
執筆: キャシー リアン   |  2018年10月01日 21:24
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米ドルは日本円に対し、13ヶ月ぶりの高値に達した。またドルは、スイス・フラン、ユーロ、NZドル、豪ドルに対しても上昇している。米国連邦準備制度理事会(FRB)が先月3度目の利上げを決定し、金利差の拡大がドルの上昇に一役買っている。

貿易戦争、EU離脱(ブレクジット)、イタリア予算問題などを含め、今月は通貨を動かす要因がたくさん控えている。日本円と豪ドルは9月に大きく下落した一方で、先週の敗者はユーロとスイス・フランだった。

ポンドはドル高に対し最も打たれ強かったが、これは単にトレーダーのポジショニングの問題だろう。9月はさまざまな要素が為替に影響を与えたが、10月も同様に騒がしい月になるだろう。イギリスは保守党大会が今週にあることや、イタリアの経済大臣ジョバンニ・トリア(Giovanni Tria)氏の辞任の可能性などである。これらは10月にも引き続き影響を与えると考えられ、8月下旬や9月初旬で一部の主要通貨は底を打ったように見えるが、第3四半期でさらなる下落リスクを残している。

対ドル(USD)5日利益表
対ドル(USD)5日利益表

米ドル

経済指標レビュー

経済指標プレビュー

サポートライン/レジスタンスライン

  • サポートライン 112.00
  • レジスタンスライン114.00

市場は、10月の米国の金融政策に焦点を当てている。米国連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを行った後、FRBは2ヶ月半は利上げがない。

ドル高の理由のひとつに、12月の利上げに対しての見込みがFRBのドットプロットによって可能性が高まったことがある。6月では、半分のFOMCメンバーが今年4回目の12月の利上げを見込んでいたが、現在では75%のメンバーが利上げを想定している。

今月の経済指標よりも12月に近づいた指標のほうがより重要度が高いだろう。言い換えれば、今月の経済指標は、ドルにあまり影響が少ない可能性がある。非農業部門雇用者数が来週に控えているが、8月の雇用と賃金の伸びは強かったので、9月はやや弱いかもしれない。そうだとしても、この経済指標だけでは12月の利上げを止めることはないだろう。テクニカル的には、ドルはUSD/JPYの抵抗ラインである114.75までに上昇する余地がある。

ユーロ

経済指標レビュー

経済指標プレビュー

サポートライン/レジスタンスライン

  • サポートライン1.1550
  • レジスタンスライン1.1700

ユーロの最大の問題はイタリアだ。新しく選ばれたポピュリズム政権が2.4%に2019年の財政赤字のGDP比率を決めた後、金曜日のユーロは大きく下落した。EUと各国の財務大臣は財政赤字比率をGDPの1.6~2%に維持することを望んでいたが、はるかに高い赤字比率に決定した。これによりイタリアの株式は崩壊し、利回りは大きく上昇。この決定がイタリアをより困難な状態に導くことを投資家が懸念し、ユーロが犠牲となった。この新たな赤字比率はEUが制限する3%を下回っているが、トリア経済・財務大臣による要望に反する決定は、彼の辞任を促す可能性がある。経済学者として彼の存在は市場を安心させいたが、辞任となれば政府を窮地に陥れるだろう。イタリアの大統領はすでに安定維持のために辞任しないよう頼んでおり、今後も続ける可能性が高いが、公式発表を行うまでは不確実性がユーロを圧迫する可能性がある。

イタリア問題を除けばユーロ圏の状況は悪くない。ドイツは景況感が改善され、9月の失業率も低下。欧州中央銀行(ECB)の関係者もインフレについてより前向きな意見を述べている。週の初めにドラギECB総裁は、基調的インフレ率に比較的強い上昇を見込むと発言。レーンECB理事は賃金データがますます上昇していると述べた。もし10月の終わりにECBからこの意見を聞けば、インフレに対するコメントがよりタカ派なことを意味する。来週市場を動かすようなユーロ圏の指標があまりない中、ユーロにとってイタリア関連のニュースと米ドルがリスクとなるだろう。テクニカル的には、ユーロドル(EUR / USD)が1.1650を下回っている限り、下に向かいやすいだろう。

英ポンド

経済指標レビュー

経済指標プレビュー

サポートライン/レジスタンスライン

  • サアポートライン 1.2900
  • レジスタンスライン 1.3200

主要通貨の中で、英ポンドの動きはもっとも限定的だった。相場を動かす経済指標がないことや、一喜一憂するEU離脱(ブレクジット)の進展によって、狭いレンジに留まっている。英ポンドは、第2四半期のGDPは若干下方修正されたため、ネガティブな先入観の上で取引されている。英ポンドがユーロや豪ドルと一緒に下落しなかった主な理由の一つは、英ポンドのショート・ポジションが2017年の5月以来最も積み上がっているためであろう。来週は、保守党大会でメイ首相のスピーチがあり、注目されることが予想される。英政府は、EUが提案するアイルランド国境の間に新たな税関の検査を設けることに反対しており、譲歩するつもりはなく交渉は難航している。EU離脱(ブレクジット)のニュースや、英国PMIが今週大きく英ポンドに影響を与えるだろう。

AUD, NZD, CAD

経済指標レビュー

オーストラリア

  • CH Industrial Profits 9.2% vs 16.2% 前回

ニュージーランド

カナダ

経済指標プレビュー

オーストラリア

ニュージランド

  • 経済指標なし

カナダ

サポートライン/レジスタンスライン

  • サポートライン AUD .7200 NZD .6600 CAD 1.2800
  • レジスタンスライン AUD .7300 NZD .6700 CAD 1.3100

豪ドルについては今週、オーストラリア準備銀行による政策金利が控えている。(追記:予想:1.5% 結果:1.5%)米国が中国に追加関税を課した後、AUD/USDが上昇することはなく低迷しており、今回の政策金利によって豪ドルを助けることができるかは分からない。

先月、豪中銀の楽観的な見解にもかかわらず、豪ドル/米ドル(AUD/USD)は20ヶ月ぶりの安値になった。豪中央銀行は住宅ローンの利率を無視し、労働市場やインフレの進展に焦点を当てている一方、為替トレーダーは安定した利上げを見込んでいる。豪中銀は、経済の改善にも関わらず、10月を含め直近で政策金利を変更する予定はないとしている。前回の豪中銀の会合では、オーストラリア経済には改善も悪化もみられた。GDP成長率、労働市場、ビジネス景況感は上昇したが、一方で、消費者信頼感指数、貿易収支、PMIなどの指数は減少した。米中の貿易戦争をはじめ、外因的要素が経済を悪化させている。よって、豪中銀は見通しを変える理由はないのだろう。FRBによる12月の利上げが見込まれる中で、AUD/USDの下降トレンドはそのままだろう。小売売上高や製造業/サービス業PMIなどの経済指標の発表が予定されている。

AUD
AUD

ニュージーランド準備銀行が金利を変更しないことを決定後、NZドルは下落した。ニュージランド準備銀行(RBNZ)は、コアインフレの初期兆候が見られ、来年には経済成長が回復すると予想していた。しかし、下振れリスクが残っていると感じ、拡大的金融政策をかなり長期間展開する必要がある。金利が変わらないことによって、米ドルとの金利差が拡大し、NZドルが下落した。1週間の見通しとして、主なニュージーランドの経済指標の予定はなく、NZドルはリスク選好度や、市場の米ドルの需要によって左右されるだろう。

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