☆ テクニカル分析 ☆
日経平均
今日も昨日同様に25日移動平均線や基準線、雲を意識する水準では下げ渋りとなった。底堅さがみられるということでもなく、まだまだ25日移動平均線や基準線を試すのだろう。
☆ 相場雑感 ☆
今朝の日経新聞の「スクランブル」というコラムで4月に外国人買いが多い理由が説明されていたが、全くでたらめということでもないがほとんど間違っている記事だ。4月に外国人買いが多い理由はいくつかあるが、一つは海外の投資会社が日本の年金資金の運用を新たに受託するケースがあるということ。
つまり、新たに日本株を買うということが行われる。そして、新たに運用を受託した会社は4月からある程度組み入れておかないと、例えば昨年のような相場であれば他の運用者に成績で負けてしまう。したがって、4月から運用資産の一定水準を買うことになる。ちなみに、その資金を前年度まで運用していた投資会社は資金を引き揚げられてしまうので3月までに売られなければならず、比較的業績が良いものほど最後に売られるということで3月に好業績銘柄などが売られることが多くなる。
そして、何よりも大きな要因が「再投資」と言って先物買いの要因とされている「配当先取り」の動きだ。本来であれば日経平均採用銘柄の3月決算銘柄を売って、ということなのだが、リスクを回避して配当を取るには「225銘柄」全ての現物株を3月中に売り、先物を買う、そうすると配当分だけ安く先物を買うということになる。そして、配当落ち後に現物株を買い、先物を売ると配当を先にもらったことになり、税金なども回避することができる。
新聞にあるように税金を回避する方法でいったん売却して、ということはあり得ない。何故なら、いったん売却して50円の配当をもらっても再度買い直すときに50円以上高いところで買うというリスクがある。そんなリスクを冒してまで源泉税を回避するということはあり得ないだろう。「再投資」にしても「外国人買い」にしても、そして他にも世間では勘違いしている部分が本当に多く、実際に分かっている人が少ないということだ。