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今週注目するべき3株:FedEx、Adobe、Pfizer

発行済 2021-12-12 20:06
更新済 2020-09-02 15:05

今週FRBは2日間の会合を控えており、その後パウエル総裁は記者会見を予定している。発言内容によっては米国株は再び変動性の高い市場環境となるかもしれない。不透明感が高い中、投資家は将来的な利上げに関して何らかの手がかりとなるような内容が聞けるかに注目している。

オミクロン株の脅威が米国経済の回復に冷水になるとの懸念から、中央銀行は金融緩和の縮小を行わないだろうとの思惑が強まり、先週金曜日に米国株式市場は上昇基調を強める展開となった。

インフレ率が39年来の高水準となったにもかかわらず、S&P 500種指数は金曜日に最高値を更新した。先週月曜からダウ工業株平均は4%上昇し、これまでの4週連続の下落から反発した。S&P 500種指数とNASDAQ総合指数は先週それぞれ3.8%、3.6%上昇し、週次リターンとしてはこれはいずれも2月以来の高位な水準となった。

しかし、特に足元FRBがどのようにインフレに対して対応していくのかについての材料が少ないことから、多くのアナリストは今週も高位なボラティリティが続くのではないかと警戒している。

FRBの記者会見が今週最も重要なイベントになると思われるが、企業決算にも目が離せない。ここに注目するべき3株を紹介する。

1. FedEx

世界最大の配達大手FedEx (NYSE:FDX)は12月16日(木)の引け後に2022年会計年度の第2四半期決算を発表する。アナリストは1株あたり利益4.27ドル。売上224.1億ドルを予想している。

FDX Weekly TTM

同社の決算は他の米国企業の第4四半期決算よりも約1ヶ月ほど早く発表されるが、配達事業はグローバル経済の動向を代弁するものとして注目が集まるものだ。

特に足元サプライ・チェーンの停滞がグローバル全体で問題となっているため、同社の決算状況は貿易や事業投資の問題に対する早期の警戒シグナルとなる可能性もある。

コスト上昇や出荷の伸び悩み、労働市場の過熱などを受けて、9月に発表した決算がアナリストの四半期決算予想を下回る結果となった後に、同社は年間収益の見通しを下方修正した。同社は前年よりも450百万ドルのコスト増があったと見積もっている。

過去6ヶ月間で同社株価は16%程度落ち込んでおり、先週金曜日は246.28ドルで引けている。

2. Adobe Systems

Adobe Systems (NASDAQ:ADBE) は12月16日(木)の取引開始前に第4四半期決算を発表する。1株あたり利益3.20ドル、売上41億ドルをアナリストは見込んでいる。

ADBE Weekly TTM

最高経営責任者のShantanu Narayeは、同社が目指す年間成長目標20%を達成するため、今年8月に動画コラボレーション・ソフトを手掛けるスタートアップ企業であるFrame.io社を13億ドルで買収した。Adobe社は在宅勤務で需要が増したPDFや電子署名ソフトなど手掛ける書類関連のクラウド商品からも追い風を受けている。

9月の企業決算時には第4四半期はデジタル・メディアからの収益およびデジタル体験からの収益はそれぞれ約20%、22%成長するだろうとの見通しを有していた。

同社はマーケティングおよびEコマース関連テクノロジー部門でSalesforce.com (NYSE:CRM)と競合しているが、中核事業であるクリエイティブなソフトウェア事業を強化することで提供サービスを広げ、成長を加速させようとしている。

同社株は年初来約30%上昇し、金曜日は654.45ドルで取引を終えている。

3. Pfizer

南アフリカで実施された臨床実験では、オミクロン株に対するPfizer (NYSE:PFE)製の2回のワクチンの有効性は22.5%であるが、重症化リスクは抑えられるとBloombergが報じた。

オミクロン株に対する抗体を持つためには3回目の接種が必要であるとの見解を同社は先週示している。

PFE Weekly TTM

この発表を受けて、世界はドイツのBioNTech SE (NASDAQ:BNTX)と同社が共同開発しているワクチンが今後より必要であると投資家が判断したことで、同社株は下支えされた。

2020年3月の下落から同社株は2倍程度に上昇している。前四半期に約16%上昇した後、先週金曜日は52.78ドルで引けた。

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