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「1月効果」 を利用で魅力さを増す2つのETF

発行済 2022-01-06 18:38
更新済 2020-09-02 15:05

金融市場では1月の相場は、その年の株式市場のリターンを占う目安となる月として注目されている。所謂 「1月効果」 として知られる概念によれば、株式、特に小型株は、通常1月に良好なパフォーマンスを示す。

この季節性の動向にはいくつかの理由があることを学術面と市場関係者の多くの研究が論じている。運用会社によるポートフォリオのリバランスや、個人投資家による年末の納税準備という理由もその例である。一方、「1月効果」が12月から始まっていると指摘するコメンテーターもいる。

2022年1月の株式相場がどうなるかを予測するのは容易ではないし、本記事の範囲を超えている。しかし、このような季節性の変動に乗りたいと思う投資家は、小型株や上場投資信託(ETF)に注目するのも良いかもしれない。

この記事の常連読者なら、私たちが定期的に小型株ETFを扱っていることをご承知だろう。 本日は、1月効果を考える上で魅力的だと考えるETFを2つ紹介する。

小型株の定義は、国や証券会社によって異なることに注意する必要がある。また小型株に特化したETFの中には、中型株も含まれているものが多数ある。これらを踏まえた上で、今日は2つの小型株ETFについて詳述する。

1.The Vanguard Small-Cap Growth ETF

  • 現在の価格:279.83ドル

  • 52週間のレンジ:255.22ドル~306.78ドル

  • 配当利回り:0.36%

  • 運用報酬:年率0.07%

最初のETFは Vanguard Small-Cap Growth Index Fund ETF Shares (NYSE:VBK)であり、現在728銘柄の米国小型株に投資している。2004年1月に取引を開始した。

VBK Weekly

当ETFはCRSP US Small Cap Growth Indexに連動している。上位10銘柄で純資産363億ドルの7%を占める。テクノロジーとヘルスケアへの配分が最も高く(各約21%)、次いで産業(17.50%)、一般消費財(16.10%)、不動産(8.40%)と続く。

プールや灌漑用品を販売するPool (NASDAQ:POOL)、半導体業界を中心に展開するハイテク・サプライヤーのEntegris (NASDAQ:ENTG)、ヘルスケア市場向けの診断ソリューションを開発するBio-Techne (NASDAQ:TECH)、石油・ガス生産のCoterra Energy (NYSE:CTRA)、デッキや手すり製品を製造するTrex Company (NYSE:TREX)などが名を連ねている。

過去1年間を見ると、同ETFは約5.6%上昇している。11月上旬には過去最高値を記録した。しかしそれ以降、オミクロン株の影響や、インフレ 率が上昇する中で米国経済に対する先行き不透明感が、多くの小型株の上値を重くした。その結果、11月以降7.5%以上下落している。

株価収益率(PER)は31.4倍、株価純資産倍率(PBR)は0.2倍である。最近の価格下落を考慮すると、関心がある読者はこの水準で投資を検討しても良いかもしれない。当ETFのようなファンドは、大型株のハイテク株に大きく傾きがちな長期ポートフォリオの分散に役立つものだろう。

2. Invesco S&P SmallCap 600 Pure Growth ETF

  • 現在の価格:167.59ドル

  • 過去52週間のレンジ:135.51ドル~178.95ドル

  • 配当利回り:0.16%

  • 運用報酬:年率0.35%

注目している次のETFである、 Invesco S&P SmallCap 600® Pure Growth ETF (NYSE:RZG) は、同業他社よりも速く成長すると考えられる米国の小型企業に投資している。このような企業は、通常企業ライフサイクルの初期段階にあり、3年間の成長ファクターに基づいて組入可否が判断されている。

RZG Daily

同ETFはS&P Smallcap 600 Growth Indexのリターンに連動しており、現在130の銘柄を保有している。2006年3月に運用を開始し、純資産は1億4,250万ドルにまで成長した。

組み入れ上位5セクターは、金融(24.17%)、ヘルスケア(19.47%)、一般消費財(15.17%)、情報技術(13.90%)、産業(10.70%)である。現在、上位10銘柄で全体の15%以上を占めている。

金融・ビジネス・アドバイザリー・サービスを提供すB. Riley Financial (NASDAQ:RILY)、遺伝子検査グループのFulgent Genetics (NASDAQ:FLGT)、建築用電線を製造する建築用 Encore Wire (NASDAQ:WIRE)、アスレチック用品小売のHibbett Sports (NASDAQ:HIBB)、カロリー消費飲料で知られるCelsius (NASDAQ:CELH)などが、このETFに組み入れられている。

過去52週間の同ETFのリターンは21.3%以上にのぼる。最初に取り上げたVBGと同様、11月上旬に史上最高値を更新している。PERは16.63倍、PBRは3.26倍となっている。

小型株は、特に短期的にかなり乱高下する傾向があることに注意が必要がある。最新の決算シーズンが間もなく始まるので、潜在的な投資家は当ETFの価格のより戻しを待つことを検討しても良いかもしれない。

最後に、グロース投資ではなくバリュー投資を好む投資家は、Invesco S&P SmallCap 600® Pure Value ETF (NYSE:RZV)の投資検討をしても良いだろう。過去12ヶ月で約47.5%上昇し、11月8日に過去最高値を記録した。

 

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