Market Comment
グローバル株式市場と商品市況の乖離はさらに拡大。CBR指数は10月安値レベルや節目の190.00ポイントを下抜け、中国リスクがピークに達した8月下旬の水準まで低下した(終値188.35)。目下、グローバル株式市場では大きく崩れるムードは感じられないが、イエレンFRBによる利上げ観測が再台頭して以降、徐々に上値が重くなり始めている点は要注意。直近の中国指標データ(=10月輸入は12か月連続の前年割れ・同月鉱工業生産は2008年11月以来の低い伸び・同月卸売物価は44カ月連続で前年を下回りデフレ圧力が強まっていることを示唆・不動産開発投資も鈍化)を考えるならば、今年前半のような商品市況の上昇による乖離収斂は期待できず、むしろ米利上げ観測の再台頭がトリガーとなり、グローバル株式市場の下落に伴う乖離収斂のシナリオが浮上する可能性があるからだ。
グローバル株式市場が持ち堪えている間は、ポジション調整を繰り返しながらも対主要国通貨全般でドル高優勢地合いが継続しよう。
一方、上記のシナリオが現実味を帯びてくれば、円&ユーロのショートカバー圧力が強まろう。同時に資源国通貨と新興国通貨売りが対ドルで加速しよう。
パフォーマンス比較チャート
出所:Thomson Reuters / MSCI