■業績の動向
1. 2017年3月期決算の概要
スターティア (T:3393)の2017年3月期決算は、売上高10,282百万円(前期比1.1%増)、営業利益265百万円(同47.3%減)、経常利益285百万円(同47.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5百万円(同97.7%減)と、売上高は微増収ながら大幅な減益となった。
同社は第2四半期決算発表に際して業績を下方修正したが、期末近くの2017年3月に再度業績見通しを修正した。
最終的には直前予想に対しては売上高、営業利益、経常利益は若干上回って着地した。
しかし親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失を計上したため大きく下回った。
2017年3月期の開始に当たり同社は「IT商材の販売会社」から「ITサービス会社」へと変革するために組織体制の変更を実施した。
具体的には従来の3つの事業部門体制からデジタルマーケティング関連部門(旧ウェブソリューション関連事業)とITインフラ関連事業(旧ネットワークソリューション関連事業と旧ビジネスソリューション関連事業の合体)の2部門体制へと変更した。
デジタルマーケティング関連事業では展開するソフトウェアのパッケージ販売が前期に続いて低迷した。
前期から顧客層の切り替わり期に遭遇し、その中で今期は販売回復を目指したが想定を下回る状況が続いた。
期末に決断した減損損失も、パッケージソフトの販売不振を受けて、子会社のスターティアラボが保有する開発用ソフトウェア(無形固定資産)を全額減損処理したことがその理由だ。
一方のITインフラ関連事業では組織改編に合わせて営業体制も「カスタマー1st」をスローガンに、商材別から顧客専任制へと変更した。
これは人材の再教育や販売方法・営業スタイルの確立等に想定以上に時間がかかり、前期に比べてやはり利益を落とした。
組織変革に伴う収益の一時的低下は当初から想定しており、2017年3月期は期の前半の収益予想を低く抑える一方、第3、第4四半期に回復歩調を早めるシナリオで臨んだ。
結果的には第3、第4四半期の回復ペースが期待を下回り、通期ベースでは期初予想を下回って着地した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
1. 2017年3月期決算の概要
スターティア (T:3393)の2017年3月期決算は、売上高10,282百万円(前期比1.1%増)、営業利益265百万円(同47.3%減)、経常利益285百万円(同47.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5百万円(同97.7%減)と、売上高は微増収ながら大幅な減益となった。
同社は第2四半期決算発表に際して業績を下方修正したが、期末近くの2017年3月に再度業績見通しを修正した。
最終的には直前予想に対しては売上高、営業利益、経常利益は若干上回って着地した。
しかし親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失を計上したため大きく下回った。
2017年3月期の開始に当たり同社は「IT商材の販売会社」から「ITサービス会社」へと変革するために組織体制の変更を実施した。
具体的には従来の3つの事業部門体制からデジタルマーケティング関連部門(旧ウェブソリューション関連事業)とITインフラ関連事業(旧ネットワークソリューション関連事業と旧ビジネスソリューション関連事業の合体)の2部門体制へと変更した。
デジタルマーケティング関連事業では展開するソフトウェアのパッケージ販売が前期に続いて低迷した。
前期から顧客層の切り替わり期に遭遇し、その中で今期は販売回復を目指したが想定を下回る状況が続いた。
期末に決断した減損損失も、パッケージソフトの販売不振を受けて、子会社のスターティアラボが保有する開発用ソフトウェア(無形固定資産)を全額減損処理したことがその理由だ。
一方のITインフラ関連事業では組織改編に合わせて営業体制も「カスタマー1st」をスローガンに、商材別から顧客専任制へと変更した。
これは人材の再教育や販売方法・営業スタイルの確立等に想定以上に時間がかかり、前期に比べてやはり利益を落とした。
組織変革に伴う収益の一時的低下は当初から想定しており、2017年3月期は期の前半の収益予想を低く抑える一方、第3、第4四半期に回復歩調を早めるシナリオで臨んだ。
結果的には第3、第4四半期の回復ペースが期待を下回り、通期ベースでは期初予想を下回って着地した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)