水曜日午前の原油に関して、アメリカをよそにロシアとサウジアラビアはイランに対する制裁が行われる前に原油生産量を上げる事を確認したようだ。
12月限WTI原油先物はニューヨークマーカンタイル取引所で0.39%上昇し1バレルあたり66.44ドル。1月限ブレント原油先物はロンドン国際商品取引所で1バレルあたり0.59%上昇し76.4ドルをつけている。
ロイター通信はフランク・ファノン(Frank Fannon)元米国エネルギー外交官の報告を引用し、米国が今後10年間で原油と天然ガスの生産を増やす可能性のある技術の発達と資金調達によって、世界の原油需要の増加を吸収できるエネルギーの主要な供給源となる予定だ、と報じた。 ファノン氏は「今後5〜10年で、原油回収率が向上し、最も大量の天然ガスがある堆積盆地が更に倍増する事が予想されます。これが意味する事は、近い将来に米国が生産量を2倍にし、輸出能力を倍増させ、市場に新しい変革をもたらす可能性があるということです」と述べている。
現状、主要な産油国であるサウジアラビアとロシアも、来週から始まる米国の原油制裁によるイランの輸出の減少を相殺するため、石油生産量を上げることを約束した。イランの石油輸出は、CNBCによると、9月までの5カ月で約3分の1まで減少し、日量約80万バレル(バレル/日)を下回った。
火曜日、国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長は、原油価格の高騰が消費者・生産者にダメージを与える可能性があると警告した。 ロイター通信の報道によると国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長は「多くの国の経常赤字は原油高による影響を受けている。世界の原油需要の伸びには2つの下押し圧力がある。一つは原油価格の高騰で、これは多くの国で消費者物価に直接関係する。2つ目としては世界経済の成長の勢いが減速している事だ」と述べている。
米国の原油在庫量は水曜日午後11時30分に発表される予定だ。
原油市場はまた、米中貿易戦争の影響を受けている。トランプ米大統領は、11月に行われる中国の習近平主席との会談の結果により2570億ドルの中国製品に関税を課すと警告している。