4日の原油価格は先週の下落から反発し、上昇している。
日本時間午後0時のブレント原油は0.65%高の65.31ドル、WTI原油は0.45%高の56.05となっている。
米中の製造業指数の悪化や米国における産油量の増加等の要因から、先週の原油価格は下落した。3月1日のブレント原油は1.9%安、週次では3%安となっていた。先週のWTI原油は2.6%安であった。
ウォールストリートジャーナルによると、米国は中国製品に対して大半もしくはすべての関税を撤廃する用意があり、ドナルド・トランプ米大統領と習近平国家主席は早くて今月には合意する可能性があるとのこと。
この報道を受けて、原油価格やアジア株式市場は上昇した一方で、金やドルは下落した。
長期にわたって継続した米中貿易摩擦の解消が原油価格を上昇させるのは間違いないが、投資家は原油の供給に注目する可能性が高い。
OPECプラスが原油価格を安定させるために日量120万バレルの協調減産を行う一方で、昨年に米国の産油量は急激に増え、日量1210万バレルとなっている。OPECプラスによる協調減産によって2018年末に原油価格は急落することを防いだ。
ロイター通信の調査によると、2月のOPECからの原油の供給量は4年ぶりの低水準となった。
バークレイズ(LON:BARC)は「11月以降のOPECによる輸出量は日量150万バレル以上減少している」とロイターの報道の中で述べた。
年初来、OPEC加盟国であるイランとベネズエラに対する制裁によって原油価格は上昇している。ブレント原油は約17%、WTI原油は約18%上昇している。
今週末、投資家は米国石油協会(ASI)が発表する米国の産油量や、米国エネルギー協会(EIA)が発表する在庫統計に注目している。8日、ベーカーヒューズは米国における石油掘削リグ稼働数を発表する見込みである。