[東京 26日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受け、パンデミック(世界的な大流行)に発展する可能性への懸念が高まっているものの、3営業日続落していたことからショートカバーが入っている。
0154GMT(日本時間午前10時54分)時点で、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.42ドル(0.8%)高の1バレル=55.37ドル。米WTI原油先物は (CLc1)は0.43ドル(0.9%)高の50.33ドル。
ただ、両ベンチマークとも20日終値からは7%近く下げている。
新型ウイルスの感染が中国以外の国でも広がり、イランでは感染による死者が16人と中国以外で最多となった。韓国、イタリアでは感染者が増えている。[nL4N2AP1AJ][nL3N2AQ0F9]
サンワード貿易のアナリスト、松永英嗣氏は、今月に何度があったようにWTI先物が節目の50ドルを下回り、ショートポジションを解消する動きがみられたと語った。
また、リビアの生産減少や、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国による追加減産への期待も、原油相場を支援していると指摘した。
OPECと主要産油国で構成する「OPECプラス」は3月5─6日にウィーンで会合を開く。
サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は25日、OPECプラスが新型ウイルスの感染拡大に責任を持って対応することに自信を持っていると述べた。[nL4N2AP0MA]
ただ、新型ウイルス感染拡大により世界経済や原油需要が打撃を受ける可能性への懸念が投資家心理を圧迫している。