[ロンドン 13日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は13日に発表した月報で、2022年の世界石油需要増加幅が日量310万バレル、23年が日量270万バレルとする予測を前月から据え置いた。
インフレ高進などの逆風にもかかわらず、主要国経済が予想より堅調なのを背景に石油需要が底堅く増えるとの見通しを維持した。
価格上昇や中国の新型コロナウイルスの感染拡大によって22年の成長予測が引き下げられたものの、石油消費量は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)による落ち込みから回復している。
OPECは現在、23年の石油消費量がパンデミック前の19年の水準を超えると予想。従来は22年に上回ると予想していた。
月報では「主要消費国の引き続き堅調な経済状況、新型コロナ関連規制の緩和の可能性、地政学的な不確実性の軽減が23年の石油需要を支えると見込みだ」と指摘した。
OPEC加盟国とロシアなどの非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は、パンデミックで需要が落ち込んだ20年に実施した記録的な減産を戻すため今年に入って増産してきた。
しかし、OPECプラスはここ数カ月、計画していた増産量を達成できなかった。一部のOPEC加盟国による油田への投資不足とロシアの生産減が要因。
月報によると、OPECの8月の生産量は日量61万8000バレル増の日量2965万バレルとかなり増加したものの、増加分の大部分はリビアの供給回復が占めた。