(内容を追加しました) [ニューヨーク 17日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル) .DJI 終値 16674.74(‐65.21) 前営業日終値 16739.95(+140.10)
ナスダック総合 .IXIC 終値 4893.95(+4.71) 前営業日終値 4889.24(+28.72)
S&P総合500種 .SPX 終値 1990.20(‐5.11) 前営業日終値 1995.31(+17.22)
米国株式市場は、ダウ工業株30種とS&P総合500種が反落。米連邦準備理事会 (FRB)が利上げを見送ったことを受け値動きの荒い展開となる中、一時1%上昇した ものの、結局値を消してこの日の取引を終えた。
ダウ工業株30種 .DJI は65.21ドル(0.39%)安の1万6674.74ド ル。 ナスダック総合指数 .IXIC は4.71ポイント(0.10%)高の4893.95 。 S&P総合500種 .SPX は5.11ポイント(0.26%)安の1990.20。
FRBは17日までの連邦公開市場委員会(FOMC)で、世界経済をめぐるリスク などを理由に利上げを見送ったが、年内の利上げ余地を残す形になった。 このため株式市場では、利上げがなかったという安心感と、金融政策の不透明感が続 くことへの失望感が交錯した。
利上げ見送りについてウェルズ・ファーゴのグローバル・フィクストインカム共同責 任者、ブライアン・レーリング氏は「正しい判断だったと思う。物価データは現時点で利 上げを後押ししていない。そこに世界的な市場の混乱が加わり、利上げしないという決定 につながった」と説明した。
一方、コンテクスト・アセットマネジメントのジョン・カルバートソン最高投資責任 者は「今回のFOMCまでに蓄積されたあらゆる不透明感はまだ消えていない。視界を明 るくする材料はほとんど出てこなかった。市場では過去90日間耳にした会話がそっくり そのままこれから1カ月聞こえてくるだろう」と語り、確信を持った取引をするのは難し いと指摘した。
S&P主要10セクターをみると、前日まで堅調に推移していた金融株 .SPSY は1 .3%安となり下げを主導した。公益株 .SPLRCU は1.3%高。利上げで恩恵を受ける 金融株が売られ、公益株が買われたことからすると、投資家が当初の想定以上に低金利局 面が続くと考えていることがうかがえる。
トムソン・ロイターのデータによると、米取引所の合計出来高は約80億株で、過去 20営業日平均の81億株をやや下回った。 騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1866で下げ1201(比率は1.5 5対1)、ナスダックが上げ1546で下げ1244(1.24対1)だった。