[19日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは原油指標である北海ブレント先物の予想を、2024年後半は従来の1バレル=85ドルから86ドルに、25年は80ドルから82ドルに引き上げた。
18日公表の調査ノートで、地政学的ショックに対して保有資産のヘッジ効果が大きいことや、限月の乗り換えによる利回りが年率10%と魅力的であることから、原油の買い建ては依然として価値があるとの見方を示した。
これとは別に、独コメルツ銀行は19日、第2・四半期末のブレント価格予想を90ドルに引き上げ、24年後半は90─95ドルで推移すると予想。従来予想より5ドル切り上がった。
地政学的緊張に加え、年後半に石油需要が増加し、年央まで石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国からなる「OPECプラス」の供給が抑制されるとの見通しが背景にある。
「今年後半はOPECプラスが自主的減産を徐々に巻き戻す程度にとどまるだろう」とした。
シティは18日の調査ノートで、緊迫した地政学的情勢と従来より緩い需給の綱引きにより、想定外の地政学的な動きがない限り、北海ブレント価格が85─95ドルのレンジ内にとどまると予想した。