金曜の取引開始直後、アジアと米国で利上げ観測が高まる中、原油先物は小幅に下落した。8月物のブレント先物は11セント安の1バレル85.60ドル、米国産原油は9セント安の1バレル81.20ドルと、小幅な値下がりとなった。
日本のコア消費者物価は先月、前年比2.5％上昇し、近い将来の中央銀行による利上げの可能性を示唆した。同様に米国でも、6月14日に終わる週の新規失業保険申請件数が減少し、労働市場の回復力が示された。この堅調な雇用情勢は、米連邦準備制度理事会（FRB）が高金利環境を長期間維持する可能性を示唆している。
通常、金利上昇は経済成長を鈍化させ、その結果、石油需要を減少させる。しかし、原油価格の下落圧力は、原油在庫の大幅な減少を示す最近の米国政府のデータによっていくらか緩和された。エネルギー情報局によると、米国の原油在庫は6月14日までの1週間に250万バレル減少し、4億5,710万バレルとなった。この減少幅は、220万バレルの減少を予想していたアナリストの予想を上回った。
さらに、ガソリン在庫も減少を示し、在庫は230万バレル減の2億3120万バレルとなり、60万バレル増の予想を覆した。ニューヨークのみずほ銀行でエネルギー先物担当ディレクターを務めるボブ・ヨーガー氏は、このガソリン在庫減少の重要性を指摘し、夏のドライブシーズン中の消費増を反映した最初の実質的な報告であると指摘した。
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