[エルサレム 27日 ロイター] - イスラエル銀行(中央銀行)は27日、政策金利を4.75%に据え置くと決定した。金利水準は2006年終盤以来の高水準。イスラエルとイスラム組織ハマスの紛争が続く中、政策当局者は金融の安定性維持に焦点を当てた。
据え置きは4会合連続で、予想通り。政策金利は昨年4月は0.1%だったが、中銀は10会合連続で利上げを実施。その後、7月、8月、10月に金利据え置きを決定していた。
声明で「戦争は実体経済活動と金融市場の双方に重大な経済的影響を与えている。予想される戦争の激しさと期間に関しては多大な不確実性がある」とした。
中銀は戦争の影響を考慮し、2023年と24年の経済成長率予測を下方修正。来年の成長率は2%増と1カ月前の2.8%増から引き下げた。
中銀は声明で、より支援的な金融政策を提供するために必要とされる条件に言及。「金利の道筋は戦争の進展とそこから生じる不確実性に応じて決定される」とし、「最近の金融市場の安定が定着し、インフレ環境が目標範囲に向かって緩やかな推移を続ける限り、金融政策は経済活動の支援により重点を置くことができる」とした。