[ロンドン 30日 ロイター] - 中国国有石油・ガス大手の中国海洋石油(CNOOC)は、北海沖で最大規模の油田事業から撤退する準備を進めている。同社は欧米資産を手放し、新規の石油・ガス開発に軸足を移す考え。銀行や業界関係者が明らかにした。
複数の関係者によると、CNOOCは北海沖資産の正式な売却を開始するにあたり、米金融大手バンク・オブ・アメリカを採用。売却を通じて30億ドル以上の資金を調達する見込みだ。
今回の売却計画は、世界的な供給不足のほか2月末に始まったロシアのウクライナ侵攻を受け、石油・ガス価格が高騰した時期と重なる。
中国の業界幹部2人によれば、CNOOCは最も利益が見込める大規模資産や、ガイアナとウガンダの新規開発に注力する方向。今回、海外保有資産の幅広い見直しの一環で売却を実施するという。