パイパー・サンドラーは、フェイト・セラピューティクスに対するポジティブなスタンスを維持し、自己免疫疾患と癌の細胞療法開発を専門とするバイオ医薬品会社に対するオーバーウエイトのレーティングと6.00ドルの目標株価を再表明した。
フェイト・セラピューティクスは最近、CD19キメラ抗原受容体統合T細胞（CAR-iT）療法である3億6000万個のFT819細胞を用いた第I相試験で、全身性エリテマトーデス（SLE）患者に最初の投与を行った。同社は2024年後半にこの試験の初期結果を発表する予定である。
SLE試験に加え、フェイト社はADR武装FT522（CD19 CAR-iNK）の再発・難治性B細胞リンパ腫を対象とした用量漸増試験（前処理あり・なし）を進めている。この試験からの初期所見も2024年後半に期待されている。さらに、同社は2024年第3四半期に複数の自己免疫疾患を対象とした治験薬（IND）申請を準備している。
米国遺伝子・細胞治療学会（ASGCT）において、フェイト・セラピューティクス社は、FT819またはFT522で治療されたがん患者が効果的なB細胞枯渇を経験したという心強いデータを発表した。この結果は、自己免疫疾患患者における免疫リセットの成功につながると期待される。
小野薬品工業との共同研究は進展しており、固形がんを対象としたFT825/ONO8250（HER2 CAR-iT）の第I相試験が進行中である。この試験の予備データも2024年後半に発表される予定である。
フェイト・セラピューティクスは最近、経験豊富な免疫学者であるニーリー・モザファリアン博士を取締役に任命した。この任命は、フェイト・セラピューティクスのFT819の第1相自己免疫研究において最初の治療が開始され、同社の細胞免疫療法のパイプラインが進展したことを示すものである。
財務面では、2024年第1四半期は1株当たり0.47ドルの純損失を計上し、予想されていた1株当たり0.46ドルの純損失とほぼ一致した。同四半期の共同研究収入は190万ドルで、予想の100万ドルからほぼ倍増した。
アナリストの動きでは、パイパー・サンドラーが同社株をニュートラルからオーバーウエイトに格上げし、目標株価を6.00ドルに引き上げた。しかし、H.C.ウェインライトはフェイト・セラピューティックスの目標株価を5.00ドルに修正し、中立のスタンスを維持している。
インベスティングプロの洞察
フェイト・セラピューティクスが革新的な細胞治療に邁進する中、財務状況には様々な指標が混在している。ポジティブな点では、同社のバランスシートは強固な状態にあり、手元資金が負債を上回っている。これは、同社が報告した3億5,200万ドルのキャッシュポジションと一致しており、2026年後半までの事業運営を可能にする。
しかし、フェイト・セラピューティクスにとって順風満帆なことばかりではない。アナリストは、急速な現金消費と弱い売上総利益率に懸念を示しており、これは同社の最新の財務データに反映されている。さらに、株価はかなりのボラティリティに見舞われており、過去6ヶ月間で48.54％下落、わずか過去1週間で16.08％下落しており、株価のボラティリティに関するInvestingProのヒントが強調されている。
このような課題にもかかわらず、アナリストは来期の業績を上方修正しており、これは同社の将来展望に対する楽観的な見方を示している可能性がある。より深い分析に興味のある方には、InvestingProがFate Therapeuticsに関する豊富な追加ヒントを提供しています。InvestingProの指標によると、時価総額3億8,020万ドル、フェアバリュー予想3.81ドルで、投資家は、関連する財務リスクに注意しながらも、細胞治療研究の最先端に位置する同社に関与する機会を見つけるかもしれない。
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