[香港 1日 ロイター] - 香港政府は1日、全住民を対象とする新型コロナウイルスの無料検査を開始した。
検査は中国本土から派遣された60人の医療チームが主導。地元の医療関係者や住民の間では懐疑的な見方も出ており、一部の民主派の活動家はボイコットを呼び掛けている。[nL4N2FN27B]
本土からの直接支援は、感染が始まって以来初めて。検査は現地時間の午前8時に始まった。
香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は定例会見で、見えない感染を防ぐために検査が必要だと主張。香港の行政・立法・司法権は中国本土政府の認可を受けたものだとの認識も示した。
60万人近い住民が無料検査を申し込んでおり、域内141カ所の検査センターには行列ができている。
香港の民主派の医療関係者や一部の活動家は先月30日、検査のボイコットを呼び掛けた。一部の活動家は検査の名目で個人のDNA情報が収集され、悪用されるとの懸念を示している。政府は試料が香港域外に持ち出されることはないと主張している。
当局によると、検査能力は従来の1日当たり1万2000人から同50万人に向上する予定。
検査を受けに来た68歳の女性は「検査をすることで自分や周囲の不安を和らげられる」と語った。
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