[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米国株式市場は続伸。追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る協議が一進一退の展開となる中、相場は不安定な展開となった。朝方発表された一連の経済指標は景気回復失速の可能性を示唆し、2日に発表される9月米雇用統計に注目が集まる。
ムニューシン米財務長官とペロシ下院議長はコロナ経済対策を巡り、この日も電話会談を行ったが、主要部分の見解の相違は埋まらなかった。民主党が2兆2000億ドル規模の対策を提案する一方、政権側は1兆5000億ドル程度なら受け入れられるとの考えを示している。協議は今後も続けられる。
LPLフィナンシャルのシニア市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「全てがコロナ経済対策にかかっており、ボールは議会側のコートにある」とし、「協議が最終イニングに近づいていると確信しているが、得てしてラストスパートが最も厳しい」と述べた。その上で「大統領選前に合意にこぎ着け、双方が勝利宣言すると予想している」とした。
9月26日までの1週間の米新規失業保険申請件数は83万7000件と、前週から小幅減少。8月の米個人消費支出も、伸びが前月から鈍化した。
ナスダック総合 (IXIC)は1.42%高とアウトパフォーム。アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)、マイクロソフト (O:MSFT)、アップル (O:AAPL)が上昇し、ナスダックとS&P総合500押し上げに寄与した。
前出のデトリック氏は、コロナ対策に関する失望を誘う情報を受け、「大手ハイテク銘柄に逃避買いが入った。この日の動きは過去6カ月の動向の縮図と言える」と指摘した。
S&P主要11セクター中7セクターがプラス圏で引けた。不動産<.SPLRCR>の上昇が目立った半面、エネルギー (SPNY)は3.1%の大幅安となった。
約2週間先に始まる企業決算シーズンにも注目が集まる。
石油大手エクソンモービル (N:XOM)は、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の影響で、第3・四半期に予想以上の損失を計上するとの見通しを示したことが嫌気され、3.5%安となった。
一方、家庭用品小売ベッド・バス・アンド・ビヨンド (O:BBBY)は25.1%急伸。インターネット通販が好調で、四半期損益が予想外の黒字となった。
航空機ボーイング (N:BA)も1.6%高。米連邦航空局(FAA)のディクソン長官が前日行った737MAX機の試験飛行について、「飛行は良い感じだった」とコメントしたことが材料視された。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.18対1の比率で上回った。ナスダックでも1.99対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は95億5000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27816.9 +35.20 +0.13 27940. 28041. 27669. (DJI)
0 63 46 26
前営業日終値 27781.7
0
ナスダック総合 11326.5 +159.00 +1.42 11291. 11344. 11240. (IXIC)
1 99 13 53
前営業日終値 11167.5
1
S&P総合500種 3380.80 +17.80 +0.53 3385.8 3397.1 3361.3 (SPX)
7 8 9
前営業日終値 3363.00
ダウ輸送株20種 11211.1 -18.61 -0.17 (DJT)
1
ダウ公共株15種 824.27 +9.57 +1.17 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2291.77 +47.65 +2.12 (SOX)
VIX指数 26.61 +0.24 +0.91 (VIX)
S&P一般消費財 1226.01 +18.32 +1.52 (SPLRCD)
S&P素材 394.46 -5.55 -1.39 (SPLRCM)
S&P工業 648.74 -1.94 -0.30 (SPLRCI)
S&P主要消費財 662.44 +3.30 +0.50 (SPLRCS)
S&P金融 401.18 +0.90 +0.22 (SPSY)
S&P不動産 222.34 +3.39 +1.55 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 220.36 -7.13 -3.13 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1225.24 -5.78 -0.47 (SPXHC)
S&P通信サービス 198.17 +2.68 +1.37 (SPLRCL)
S&P情報技術 2074.28 +19.72 +0.96 (SPLRCT)
S&P公益事業 304.95 +3.09 +1.02 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.03億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23380 + 70 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23335 + 25 大阪比 <0#NIY:>