[ニューヨーク 27日 ロイター] - ニューヨーク連銀の外国為替委員会が27日発表した半期に一度の調査によると、今年4月の北米外為市場の取引高は1営業日平均で9667億ドルと2020年10月比で3.6%、前年同月比で26.4%増加した。
カクストンのシニアアナリスト、マイケル・ブラウン氏は「ボラティリティーが大幅に低下しているにもかかわらず、足元の世界経済は1年前に比べてかなり良好な状態にある」と指摘。「このような状況では国際貿易やM&A(企業の合併・買収)、決済など経済回復に関連するあらゆることが必然的に増大し、これら全てが外為市場のフロー増加につながっている」と述べた。
また、21年4月の取引量増加は投資家が金融政策の正常化に備えていることが寄与している可能性が高いとした。
前年同月比では、スポット、フォワード、スワップ、店頭オプションの各取引で1営業日当たりの取引量が増加した一方、20年10月比で増加したのはスポットとスワップのみだった。
通貨ペア別では、20年10月比で最も取引量が増加したのはユーロ/ドルと米ドル/カナダドルだった。
一方、イングランド銀行(英中央銀行)は27日、4月のロンドン外為市場の取引高が1営業日平均で3兆ドルと過去最高に達したと発表した。