[ヨハネスブルク 17日 ロイター] - 米JPモルガン・チェースは17日、南アフリカの黒人所有企業に融資する3億ランド(2000万ドル)の基金を始めたと発表した。南ア経済は近年、不振に悩まされているが、国際的な投資銀行はなおも同国に期待をかけていることを示した。
基金は貿易産業競争省と提携し、追加で4000万ランドの供与を得る。約3─4か月の短期融資と2─5年の長期融資を実行する。
JPモルガンの南ア担当シニア・カントリー・オフィサー、ケビン・ラター氏はオンライン会見で「南アの民間部門には潜在的に大きな可能性がある」と述べ、提携でこうした部門への影響力を高めることができると表明した。
ラター氏は融資金利については明らかにしなかったが、「極めて割安で、商業レートを下回る水準」になると語った。
パテル貿易産業競争相は、基金が向こう8年で20億ランドの資本活性化につながる可能性があるとし、多くの雇用も創出するとも述べた。
南ア経済はコロナ禍もあって10年前の水準に逆戻りしているが、人口に若者が多く、起業や中間所得層が増えていることから、国内の銀行や小売企業や不動産企業は同国経済の発展を見込んでいる。