3日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・次第に戻り待ちの売り圧力も、物色は内需系に
・ドル・円は101円46銭付近、ドルもみあい、材料不足で買いは続かず
・セブン&アイ、明治HDなど9社の目標株価変更
■次第に戻り待ちの売り圧力も、物色は内需系に
日経平均は反発。
183.53円高の16633.37円(出来高概算7億9000万株)で前場の取引を終えた。
ドイツ銀行を巡る欧州金融不安が和らいだことにより、9月30日の米国市場ではNYダウが160ドル強の上昇。
シカゴ225先物清算値は大阪比170円高の16560円となるなか、この流れを受けて買いが先行した。
その後もじりじりと上げ幅を広げてきている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1500を超えてきており、全体の7割超を占めている。
セクターでは小売、証券、食料品、金属製品、精密機器、鉄鋼、化学が堅調。
一方で鉱業、石油石炭が小安く推移している。
売買代金上位では、トヨタ自 (T:7203)、7&iHD (T:3382)、メガバンク3行、キーエンス (T:6861)、ソニー (T:6758)、花王 (T:4452)が堅調。
半面、任天堂 (T:7974)は売り買いが交錯しているほか、川重 (T:7012)、オリックス (T:8591)が冴えない。
日経平均はマドを空けての上昇となり、5日線を捉えているほか、一目均衡表では転換線、雲上限を突破してきており、遅行スパンは上方シグナルを発生させてきている。
再び雲を突破してきているため、リバウンド基調が強まる可能性がある。
ただし、ドイツ銀行を巡る欧州金融システム不安が後退しているものの、メガバンクの戻りは鈍く、手掛けづらさが窺える。
自律反発の域は脱せないとみられ、次第に戻り待ちの売り圧力が強まる可能性も意識しておく必要がある。
物色としては、今週は小売の主力処の決算が予定されていることもあり、内需系に向かいやすい。
また、VISAブランドのプリペイドカードにビットコインから入金するサービスにより、ビットコインを利用した支払いができる国内の店舗が数百万規模に拡大すると報じられているなか、フィンテック関連の一角が堅調に推移している。
個人主体の資金により回転は速そうだが、資金が向かいやすいだろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は101円46銭付近、ドルもみあい、材料不足で買いは続かず
3日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。
日経平均株価は堅調地合いだが、ドル買い材料が乏しく上昇は長続きしていない。
ドル・円は101円前半で寄り付いた後、101円60銭付近から101円20銭まで値を下げた。
その後、日経平均の一段高で101円66銭まで戻したが、ドルの買戻しは続かず失速。
リスク回避的な円買いは後退しているものの、ドル買いの材料が乏しく戻りは限定的。
ドルは5日移動平均線(100円92銭)がサポートラインとみられ、下値は堅い一方で次の節目となる102円までの上昇は見込みにくい。
ランチタイムの日経平均先物は引き続き堅調地合いとなっており、ドル・円は目先も101円台を維持する見通しだが、ドルの上値の重さが意識されれば売りに転じる可能性もあろう。
ここまでのドル・円は101円20銭から101円66銭、ユーロ・円は113円63銭から114円14銭、ユーロ・ドルは1.1227ドルから1.1244ドルで推移した。
12時29分時点のドル・円は101円46銭、ユーロ・円は113円97銭、ポンド・円は131円31銭、豪ドル・円は77円68銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・セブン&アイ (T:3382)、明治HD (T:2269)など9社の目標株価変更
・阿波製紙 {{|0:}}、チェンジ (T:3962)、フォーカスS (T:4662)など5社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・黒田日銀総裁
「金融緩和の余地は十分ある」
・ハモンド英財務相
「英国民は、財政規律を重んじるとの公約を掲げたわれわれを選んだ」
☆後場の注目スケジュール☆
・中国本土の株式市場は国慶節の祝日のため7日まで休場
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